何といっても
生き物が好きなんです。
動物も虫も植物も
妖怪なんていう架空の生き物も。
見た目に変わっていると思うような、
歪で不格好な色や形は
その生き物が生きてゆくために必要としている特徴だったり、
全くそうでなかったり。
そういうところ、
とてつもなく愛らしくて面白いって思っちゃうんです。
なんで今こうなったのかという話
幼いころの夢は 画家 です。
もちろんのこと虫も動物の生き物大好きで、特にニワトリや蜂、カタツムリの絵を描くことを好みました。
卒業時にはキャンバスを前にベレー帽をかぶり絵を描く自分の姿の自画像を描きました。
ところが、今は亡き小学校の担任の先生に「画家という仕事は何万人の内に一人という仕事だからもっと具体的に絵をどうする仕事にするか考てみたらどう?例えばコンピューターグラフィックとかね。」と言われました。なるほどね、その何万人の内の一人になれないことを考えるのは現実的にまず、その通りだ。
もの作りの好きな私は、中学校からは服のデザイナーになりたいと考えるようになりました。それならばまさしく絵を仕事にできるだろう。「私は洋服関係の仕事をしたいです。」
その夢一つ掲げて突っ走る高校性の私、自分の服は自分で作りました。かわいいねっ、すごいねと言われるとかなり調子に乗って得意になっちゃうよね。褒めていただけるのがとても嬉しかった。
その後、洋服の専門学校を卒業、アパレルデザイナーの仕事に就きました。
ところがここで問題がふたつ。
一つ目に、直接褒めていただけるのが嬉しいはずの私、お客様までの距離は遠く彼方です。自分は縫製指示書を作るだけなんですね。縫うのも自分ではなく縫製工場。着る人にお渡しするのも私ではなく販売員=喜んでいただける姿が見られないということ。
そして二つ目に、とても気になること。当時、流行は毎時シーズン大きく移り変わり、流行に沿った服は1シーズンで必要とされなくなってしまう。つまりたくさんの素材と人の手を使って作られた洋服が誰に着られることもなく処分されてしまう姿を何度も見てきました。
鳥や猫や熊のような立派な毛に覆われていない人間様は、そんなことをしてしまうんだ。いいのか、それで。
人間も動物の一種に過ぎないんだぞ。
じゃあさ、それならば自分はどうするのって話。
大好きな生き物の絵を描いて、
できるだけ長く、その1人の人に確実に愛され、
無駄無く使用していただけるように試行錯誤して創り上げた、
”マメポ”というちょっと変わった財布
それの全てを自身で最初から最後までの工程で縫い上げて、
自分でお客様にお渡しすること。
画家であり縫製工場であり販売員であり、生き物の1種として恥じない。
それが最強の夢で
その夢が今だ。